第2回スチームパンク武装撮影会 第12話『天翔』

『注意』
この記事は、第2回武装スチームパンク撮影会の記事です。
ストーリーになっており、フィクションの内容となっております。ご了承ください。
写真撮影は(
ザン・ウー様)(しめ鯖様)(せーゆ様)にして頂きました。ありがとうございます。
※一部ツイッター上の物も使わせていただきます。

前回のお話

━━領主の館・広間━━

 ネージュの刃がゴットヘルフの首筋へと迫る。
しかし、その刃が突き刺さった先は、飛び込んできたヒヨコであった。

「ぐ・・・!」
「ヒヨコ・・・お前・・・!」

仕留めたはずのヒヨコの捨て身の介入に、ネージュ、そしてノイは動揺を隠せなかった。

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「じ、ジジィ・・・い、今だ・・・!!こいつらを・・・やっちま・・・え・・・!」


 ネージュの刃を押さえながら、搾り出すヒヨコの息が止まるよりも早く、ゴットヘルフの体は動いていた。動きが止まっていたネージュ、そしてノイと一度に叩き伏せる。その動きはバークラー・・・戦場の強奪者と恐れられた伝説の傭兵そのものであった。二人は成す術もなく、床へと倒れこんだ。



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 得物を落とされ、戦闘意欲を失った二人に対して、ゴットヘルフは静かに・・・しかし恫喝するように呟いた。

「勝負はついた・・・去るんじゃ・・・」
「くっ・・・ま、まだネージュは負けていないんだから・・・!!」
「まだですわ・・・この程度では・・・まだ・・・!」

「二度とは言わん。消えろ」

 低く吐き捨てたゴットヘルフの声は、老人のそれではなく、威圧と恐怖・・・そして消えうせる事のない殺気を携えた殺人者のそれであった。ネージュとノイは、戦意を失い、その場から這い出るように消えていった。二人の表情は、狂気に染まった殺人者の顔は消え、恐怖に打ちひしがれたか弱き淑女のそれであった。しかし、それは同時に、次への戦いを意味していた・・・。




「くそ・・・すまねえな・・・モリブデン・・・お前と食ったあのパン・・・美味かったのによ・・・こんなところでよ・・・」

 後方で敵と戦うモリブデンを見つめ、夥しい血を流しながら、白くなっていくヒヨコの顔を、静かに摩るゴットヘルフ。ゴットヘルフの脳裏には、街の中で大道芸を披露するヒヨコの姿が映っていた。この戦乱が起きる少し前の事であった。



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 二十年も前に・・・。家族を捨てたゴットヘルフには、気づけば孫が出来ていた。しかしその孫の父親もすでに亡く、孫は孤独に大道芸人として生計を立てているという。観客に紛れ、孫の姿を見つめていたゴットヘルフ。しかし今更名乗る事もできぬ。彼にできる事は、観客と同様に小銭を彼に恵む事しかできなかった。

 しかし、市民達が領主への反乱を起こすと聞いた。その若い大道芸人も反乱軍へ加入したと聞いた。ゴットヘルフも反乱軍へと入り、彼らの教官役を買って出た。彼らを一人前の兵士にするだけではない。最愛の孫を・・・最も近い場所で守る為であった。抱きしめていた手から、ヒヨコの温もりが消えていく。




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「しかし・・・結局・・・本当の事を言えないまま・・・お別れとはのう・・・」

 静かな笑みを浮かべたまま冷たくなったヒヨコを抱きしめ、ゴットヘルフは小さく呟いた。背後では、残りの私兵と民兵の戦いが続いていた。




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 一方での戦いは、熾烈を極めていた。マチルダとトーマは距離を縮めながら、お互いに急所を狙いつつある。弓手のヴァルジッラの矢を避けながら、モリブデンは銃口を向けるが、互いに致命傷を与える事ができずにいた。


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「チッ・・・獣人がいるのか・・・」
「君は・・・!?蛇・・・?君も獣人じゃないのか?何故領主の味方なんか・・・!領主は獣人達を弾圧しているんだよ!?」

モリブデンは、ヴァルジッラの毒矢を避けながら叫ぶ。しかしヴァルジッラは冷たい目を落とし、蛇のように舌なめずりを繰り返しながら吐き捨てる。

「そんな事はどうでもいいのさ。私にとっては・・・時が刻まれれば・・・!その為には・・・あの時計は誰にも渡さないのさ!お前も時計を奪いに来たんだろう!?」
「・・・?一体何を言って・・・?!」

再び、命の消える音が聞こえた。



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今回も、民兵vs私兵のシーンです。

撮影時間の関係で写真が少ない部分があり、文章で補完させていただいたところがございます。
写真での出番が少ない方は申し訳ありません・・・。

次回で、民兵vs私兵は決着し、いよいよクライマックスへと近づいてきます!


写真に写ってはいても、出番がない方は、今後もしっかり出番を作っていきたいと思います。

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