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第2回スチームパンク武装撮影会 第15話『傀儡-梟-』

『注意』
この記事は、第2回武装スチームパンク撮影会の記事です。
ストーリーになっており、フィクションの内容となっております。ご了承ください。
写真撮影は(
ザン・ウー様)(しめ鯖様)(せーゆ様)にして頂きました。ありがとうございます。
※一部ツイッター上の物も使わせていただきます。

前回のお話

━━領主の館・広間━━━

  ゴットヘルフは、ヒヨコとマチルダの亡骸を広間の隅へ運んだ。二人の表情は穏やかだった。しかし、それを見下ろす老人の表情は曇っていた。悲しみに塗れた口から言葉が漏れる。

 「儂は、何の為に戦っておったんじゃったかのう」

  ヒヨコの傍らに腰を落とすと、消え入りそうな声で呟いた。領主を探しに行ったモリブデンを見送り、静まり返った広間に、空虚な時間が流れた。 自らの過去の罪に苦しめられ、孫を失い。自らの・・・そう、戦ってきた生き様に意味はあったのか。床に転がっていた銃を手に取り、銃口を自らに向けた。 最強の傭兵が、自ら命を断つのか・・・。

「このまま、皆がいるところに逝くのも悪くないかの・・・」

 ゴットヘルフは、銃の引き金に指をかけ、大きくため息をついた。












「・・・まさかあの”バーグラー”が、人の死にそこまで感傷的だったとはな・・・」









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 静寂に投じるように言葉が響いた方向に目を向けると、そこには航空士の装いの黒い仮面の男がいた。気配を全く感じさせなかった男に、ゴットヘルフは反射的に銃を構えた。 一筋の汗が頬をつたう。



 こいつは、強い。




「お前さんは誰じゃ」
「その質問は我々の世界では、無意味なはずだが?」








 ゴットヘルフはそんな事は承知していた。しかし、相手の返答の声質で、性別・年齢・体力の状態を把握することはできる。・・・年齢は若くはないが、壮年とまではまだいかない。落ち着きがある声のトーン。気配の消し方といいおそらくは、隠密が得意な、破壊工作員、暗殺者か。自分が狙いならわざわざ声をかけるはずもない。音も無く殺しにくるはずだ。屋敷の破壊でも同様であろう。手を下さずにこのまま戦いが続けば、ここの館はもう落ちる。標的は建物でもない。



つまり



 「お前さんは誰かを探しにここにきたのかな?」





 「これは驚いた」

 少しの間のあと、男は小さく呟いた。同時に両手から刃物を取り出し、駆け出した。



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 「目当ての男はいなかったが・・・お前の首は、良い土産になりそうだ!」

 迫り来る男に、対して、即座に柱に身を隠すゴットヘルフ。先程の戦いでのダメージもあった。長期戦は不利だ。一撃で決めねば。素早く弾を装填するが、相手の男はすぐ傍まで迫っていた。




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「お前さんのような男が、目的以外の事をするとはな」
「弱っている強者を殺す。これが合理的でないと?」

 不必要な問答をするが、二人の距離は間違いなく縮まっていく。
 あと少しという時、ゴットヘルフは柱から飛び出し、銃を構え、引き金を引く。






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「悪いが、お前さんの相手をしている場合じゃないんじゃよ!」

 発射された、弾は確実に男を捕らえた・・・はずだった。しかし、実際には弾が当たらず、ゴットヘルフの眼前へと刃が迫る。咄嗟に杖を手に取り、前面に構えた。それと同時に、刃が杖を挟み込む。


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「ここまでだな、”バーグラー”・・・!!」
「・・・・・・一つ教えておいてやろう・・・・・・・・・歴戦の爺を甘くみないことじゃ!」








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ガコン!



 杖は突然、三つの節に分かれ、男の刃を押し返す。



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「!!・・・死ね・・・ッ!!」

 距離を取った男は、再び殺意とともに刃を繰り出す。
 しかし、ゴットヘルフの目つきは、さきほどのものとは豹変していた。それは、戦いに疲れ、老いさばらえた哀れな男ではなく、戦いに活路を見出した、戦士の瞳だ。





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ガシッ!


「!!」

杖で男の手首を挟みこむと、そのまま渾身の力を加える。男から刃物が落ちるのを確認すると、懐から小銃を握り締め、銃口を向ける。その動きに一切の無駄も、躊躇もない。ゴットヘルフには、戦いへの迷いは消えた。消えていった者達の為にも、絶対に負けられないのだ。負けるわけには・・・いかない!



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ダンッ!

 男は寸でのところで弾を避けた。バーグラーの凄まじさに、男も即座に刃物を横払いにする。本気でやらねば、この老人に殺される。



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「ええいっ!!死ね!爺!!」

 闇に閃く白刃を避けると、ゴットヘルフは床へと転がる。
 気づけば、手には先ほどの銃が握られていた。
 ここで死ぬわけにはいかない。














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「・・・・・・うおおおおっ!!」


 咆哮と共に、銃口の引き金を引く。
 引き金は軽かった。まるで、二人の力で引いているような・・・。












「世話が焼ける爺さんだぜ・・・全くよ」














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 薬莢がはじき出され、同時に飛び出した銃弾は間違いなく、男の肩を貫いた。致命傷ではないが、軽い傷でもない。男はよろめき、その場から立ち去ろうとする。ゴットヘルフは追う気にはならなかった。勝負は既についていたからだ。

「・・・流石は伝説の傭兵。・・・・・・・・・次は殺す」

 マスクの奥から、痛みを堪える声が響き、男は暗闇へと消えていく。


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「すまんな・・・ヒヨコ・・・やはり・・・儂はもう少しやらねばならぬようじゃ・・・

 ゆっくりと立ち上がると、全身に痛みが走る。しかし、ここで他の連中を待つわけにもいかない。自らの手で、決着をつけなくてはならない。ゴットヘルフは、少しずつだが、確実に前へと進んだ。領主の部屋を目指し・・・・・・全てを終わらせる為に。

━━領主の間━━━



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「ブラザー様。このままでは危うございます。・・・あの御方の力をお借りしては・・・?」
「ん・・・・・・そうか、あの人形遣いか!そうだ、その手があったわ!」

 シトリーの甘い言葉に、ビッグブラザーの目は見開く。この屋敷には長年仕えている魔術師がいた。ヤツの力を借りれば・・・!
 屋敷の薄暗い地下から、怪しげな笑い声が響いてくるようであった。



━━━━━━━

 まだまだラスティパペット活躍回が続きます!(?)
 お楽しみに!

写真に写ってはいても、出番がない方は、今後もしっかり出番を作っていきたいと思います。

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